徳島県医師会 トップページへ

  • 文字サイズ標準
  • 文字サイズ拡大
文字サイズ変更について

【答え】 慢性頭痛 -脳神経外科など受診を-

きたじま田岡病院 脳神経外科 村山 佳久(板野郡北島町鯛浜)

 中学生のころから10年ほど続いているということなので、くも膜下出血や頭部外傷などによる急性の頭痛とは明らかに異なります。その間、生活環境はかなり変わってきたと思いますが、いつの時点でも頭痛があったとすれば、環境、人間関係などのストレスや精神的なものが関係した可能性は低く、まず慢性頭痛が疑われます。慢性頭痛には、片頭痛、群発頭痛、緊張型頭痛、薬剤乱用頭痛があります。

 【片頭痛】頭が痛いとき、よく片頭痛という言葉を使いますが、専門的にみると、次のような特徴があります。病名からすると片側だけ痛むという感じですが、必ずしもそうではなく、両側でも起こります。また親子など家族で片頭痛を持っている場合もあります。

 発作は数時間から3日ほど続きます。長期間連続して痛むということはありません。頭痛の前触れとして、発作の前に目がチカチカしたり、音やにおいに過敏になったりすることがあります。頭痛がくると、心臓の拍動に一致してズキンズキンとした激痛が起こります。頭痛の特徴を言葉で表すのは難しいのですが、相談者の場合、ズキンズキンと痛む頭痛の性状からすると、片頭痛の可能性があります。トリプタン製剤が効果的です。

 【群発頭痛】一定期間内に頭痛発作が頻発し、1日の中でも何度となく激痛に襲われます。一般に男性に多くみられ、目の周囲や奥がえぐられるような激烈な痛みがあります。

 【緊張型頭痛】日常診療で最も多く見られ、肩、首、頭を取り巻いている筋肉が凝って起こる頭痛です。多くの場合、肩凝り、ストレスなどが原因です。頭が締め付けられるように重く、首筋に何とも言えない不快感があり、長期間連続して起こることが特徴です。治療には、安定剤や筋弛緩(しかん)薬などを使用します。

 【薬剤乱用頭痛】鎮痛剤の飲み過ぎで起こります。鎮痛剤を飲んでいるのに頭痛がすることを不思議に思うかもしれませんが、長期、多種類、多量の薬を服用している人にみられます。思い切って一度、鎮痛剤などの服用をやめてみるのも一つの方法です。その際は医師に相談することをお勧めします。

 一方、頭以外が原因で頭痛が起こっている可能性もあります。多いのが耳鼻科、歯科疾患によるものです。普段から鼻がすっきりしない人で頭痛のある人には、副鼻腔炎(ふくびくうえん)の可能性もあります。通常CTは、頭の中だけ撮影しますが、少し下の鼻のレベルから撮影すると、簡単に副鼻腔炎の存在が分かります。また、歯のかみ合わせの問題などで長期頭痛に悩まされる人もいますので、歯科受診も必要と考えられます。

 慢性頭痛は、本人にしか分からないつらい病気です。何らかの原因がつかめるはずですので、あきらめないで専門医の診察を受けてください。

 頭痛に関して病院を受診する場合は、まず脳神経外科か神経内科がよいと思います。慢性頭痛の原因として、脳血管障害や脳腫瘍(しゅよう)などの可能性は低いのですが、やはりCTかMRI検査は受けておいた方がよいと思います。

 頭がすっきりしないと、勉強や仕事の能率が上がらず、イライラし、さらに頭痛が悪化するという悪循環に陥ります。家族の理解や協力も大切ですが、すっきりとした日々が送れるように、ぜひ一度専門医の診察を受けてください。

徳島新聞2007年8月19日号より転載

  • 感染症について
  • 研修医募集のお知らせ
  • 広報出版物
  • 東日本大震災に関する情報
  • 徳島県医師会は混合診療解禁に反対です
  • 徳島県医師会公益通報窓口について
© TOKUSHIMA MEDICAL ASSOCIATION.