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【答え】 睡眠時頭痛 -MR検査など受診して-

協立病院 脳神経外科 吉嶋 淳生(徳島市八万町橋本)

 頭痛の原因はさまざまですが、機能性頭痛や原発性頭痛、慢性頭痛などの一次性頭痛、症候性頭痛や続発性頭痛などともいわれる二次性頭痛、顔面痛・神経痛の3つに大別されます。一次性頭痛であれば片頭痛、緊張性頭痛、群発頭痛などを鑑別します。二次性頭痛であれば、原因を診断・治療することが目標となります。

 最初に一次性頭痛について述べます。疫学調査では、片頭痛の有病率は8.4%で、女性が男性の3.6倍です。前兆のあるタイプと、前兆のないタイプがあります。片頭痛がある人の74%は日常生活に何らかの支障を来していますが、約70%は医療機関を一度も受診したことがありませんでした。

 緊張性頭痛は、一次性頭痛のうち最も一般的にみられる頭痛で、生涯有病率は30~78%に上ります。圧迫感または締め付け感があり、両側性のケースが多いのが特徴です。強さは軽度~中等度で、日常的な動作によっては増悪しません。

 群発頭痛は、有病率が約0.8%とまれな疾患です。短期持続性の一側頭痛で、流涙・鼻漏などを伴うのが特徴です。20~40歳で発症することが多く、男性が女性の3~4倍です。

 その他の一次性頭痛には、一次性穿刺(せんし)用頭痛、頭蓋(ずがい)内疾患が存在しない状態でせきなどによって誘発される一次性咳嗽(がいそう)性頭痛、運動によって誘発される一次性労作性頭痛、睡眠時頭痛などがあります。

 相談の女性は、睡眠時頭痛と考えられます。睡眠時頭痛とは、必ず睡眠から覚醒(かくせい)させる鈍い頭痛発作です。その診断基準は<1>睡眠中にのみ起こり、覚醒を来す<2>1カ月あたり15回を超えて起こる▽覚醒後15分以上持続する▽初発年齢は50歳以上-のうち少なくとも2つを満たす<3>自律神経症状がない▽悪心や光過敏▽音過敏-のうち2つ以上の症状を示さない<4>その他の疾患によらない-となっています。

 ただ、二次性頭痛や三叉(さんさ)神経、自律神経性頭痛に含まれる疾患との鑑別が必要となります。二次性頭痛では、頭部外傷による頭痛、特に慢性硬膜下血腫は原因となる頭部外傷は軽いことが多く、患者さんが忘れている場合があるので注意が必要です。頭頸(とうけい)部血管障害による頭痛では、軽度のくも膜下出血、未破裂動脈瘤(りゅう)(約18%に頭痛がみられる)、脳動静脈奇形による頭痛、動脈解離による頭痛などに注意が必要です。非血管性頭蓋内疾患による頭痛では、脳腫瘍(しゅよう)などによる頭蓋内圧亢進(こうしん)や腫瘍そのものによる頭痛が問題となります。

 まず脳神経外科や神経内科を受診し、MR検査など必要な検査を受けて、適切な治療を受けることを勧めます。現在は早期発見、早期治療に加え、予防の時代となっています。原因疾患が見つかれば、その予防、治療をできる限り早く始めることが最重要と考えます。

徳島新聞2006年1月22日号より転載

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