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【質問】 仕事中に頭痛が頻発

 40歳の女性です。頭痛のことで相談します。以前は痛みも軽く、それほど気にならなかったのですが、最近は頻繁に起こるようになり、症状もひどくなってきています。自宅でいるときは横になれるのですが、仕事で外に出る機会も多く、外出先で急に起こるので困っています。緊張しているときに起こりやすいようで、いつも市販の薬を飲んで我慢しています。「気にし過ぎではないか」といわれますが、一度病院を受診した方がいいのでしょうか。



【答え】 緊張性頭痛 -効果ある薬 病院で処方-

田岡東病院 内科 野口俊治(徳島市城東町2丁目)

 頭痛は大変ありふれた症状ですが、つらい状態でもあります。頭痛は、原因不明なものと何かの病気に伴って起きるものとに分けられます。原因不明の頭痛としては片頭痛、緊張性頭痛、群発性頭痛などが代表的なものとして挙げられます。

 ご相談の内容からは、緊張性頭痛という診断が考えられます。簡単に言い換えると「肩こりから起きる頭痛」です。そう考えられる理由は、仕事中の精神的にも緊張を強いられているときに悪化しているということです。

 緊張性頭痛は頭が締め付けられるような、また、重いような感覚が主体で、午前中よりも午後から夕方にかけて起きることが多いようです。「ふわふわ」するめまいを感じることもあり、強い肩こりを自覚する場合が多いと思われます。きっかけとしては、職場が変わったり、昇進したりすることがあるようです。

 これに対し、片頭痛は突然、激しく痛み始め、吐き気を伴い、光や音に対して過敏になります。いったん頭痛が起きてしまうと、何もできない状態になってしまいます。

 多くの患者は医療機関を受診しても、脳のCT検査を受けて「特に何も異常ありません」といわれて終わっていることが多いと聞きます。確かに、生命の危険を伴うことはない頭痛ですが、生活に支障をきたしている事実に変わりはありません。

 相談者は市販の鎮痛剤を飲まれているようですが、原因を放置し、痛みを抑えるだけでは不十分ではないかと考えます。一時的には軽快して気分も良くなると思いますが、診断もできていないまま、漫然と市販の鎮痛剤を服用することはお勧めできません。

 実は、病院にはそれぞれの頭痛に対してよく効く薬があります。例えば、以前は片頭痛に対しては効果のある薬がなかったのですが、最近はすばらしい効果のある薬が処方できるようになりました。このため、片頭痛の患者の生活の質は劇的に向上しています。

 一方、病気に伴って起きる頭痛の原因としては、脳腫瘍、脳動脈瘤、低髄圧症候群などの恐ろしい病気があります。それらの病気のシグナルとして、頭痛が起きるのです。

 特に、最近急に頭痛が始まった場合は注意が必要だと考えます。私たち医師は、そういった頭痛を早期に発見して治療をするお手伝いもしています。

 「頭痛ぐらい」などと軽く考えず、ぜひ信頼する医師に相談してください。また、周囲の人は頭痛に苦しんでいる人のことを理解してあげてください。

徳島新聞2006年12月31日号より転載

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