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【質問】 しもやけになりやすい

 32歳の女性ですが、8歳のころから手足の指のしもやけに毎冬悩んでいます。指の先端が赤くぷっくり腫れて、痛くてかゆいのです。皮がぱんと張ったようになって、ひどいときは「グー」ができにくくなります。夏でもなるべく靴下をはいたり、アイスクリームや冷たいものを食べるのを避けて、体の中から温めようと気をつけているつもりですが、今冬も11月下旬に足の指先にしもやけができました。子どもを出産した8年前までは、皮膚科で塗り薬を処方してもらっていましたが、あまり効果はありませんでした。今もしょっちゅう、紅茶を飲んだり、ビタミンEの健康食品を取ったり、入浴したりして温まっていますが改善しません。予防と治療方法を教えてほしいです。



【答え】 凍瘡 -寒冷や湿気避け保温を-

武田皮膚科 副院長 武田 泰彦(徳島市西大工町1丁目)

 凍瘡(とうそう)、いわゆるしもやけは晩秋から冬にかけて、気温が4~5度、または1日の気温差が10度以上になると、なりやすいといわれています。また家族内でみられることが多いため、遺伝性も指摘されています。

 しもやけがよく見られるのは寒冷で血流が悪くなりやすい手、足、耳、ほおなどで、全体が赤くなって腫れるタイプと赤い斑点が散在するタイプがあります。自覚症状は痛かゆさが特徴で、暖まるとかゆみが強くなり、時に水ぶくれを伴うことがあります。

 原因は寒冷による血流障害と、その回復力の低下といわれていますが、正確なことは分かっていません。しもやけは暖かくなると出なくなり、思春期以降になることは少ないようです。

 質問によると八歳ごろより毎冬しもやけになっているようですが、赤く腫れたところに深い傷があったり、硬くなったりしていませんか。また、暖かくなっても、しもやけが残ったりしませんか。一見しもやけのように見えても、実は違う病気が隠れていることがあります。全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群などの病気がそうです。

 これらの病気では前述の皮膚症状以外に、なんとなく体がだるい、微熱がよく出る、関節が痛い、眼が乾いてチカチカする、のどがよく乾く、つばが出にくい(例えばパンが食べにくい)などの症状が現れることがあります。血液検査、皮膚生検などで比較的発見されやすいので、一度専門医の診察を受けることをお勧めします。

 朝晩めっきり寒くなってきて、しもやけになりやすい人には厳しい季節になりましたが予防が一番です。寒冷や湿気を避けて保温することが大切なので、冷え込む前の11月ころから後述のことを励行してもらえばいいと思います。

 <1>低温に長時間さらされないようにして、耳当てや手袋などを着用する<2>手を洗ったときにはしっかり水分をふき取る(ぬれたままにしておかないようにする)<3>窮屈な靴や汗のこもる靴は履かないようにする<4>靴下が湿ったらできるだけ交換する<5>風呂にはできるだけ入って体を暖める<6>入浴後、しもやけになりやすい所をマッサージする-です。

 最後に治療について説明します。ぬり薬としては、ビタミンE製剤、ヘパリン類似物質含有製剤、プロスタグランジンE1製剤などがあり、主として血行を良くするために使われています(予防的にこれらを塗って外出するのも効果がある思います)。かゆみが強く、赤みや腫れがひどい場合には、副腎皮質ホルモン(ステロイド)が使われます。

 のみ薬としては主として、ニコチン酸トコフェロール(ビタミンE製剤)が投与されていますが、毎年しもやけができるような人は、11月ごろから内服するとより効果的なようです。

徳島新聞2005年1月16日号より転載

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