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【質問】 水を飲んでも話をしても痛い

 61歳の主婦です。2~3年前から、たまに口内炎が出ていましたが、昨年の秋ごろから頻繁になりました。下の歯茎の左右と舌の裏に1個ずつ出ます。ひどいときは一度に3個出ることもあり、水を飲んでも、話をしていても痛くてたまりません。塗り薬をもらっていますが、なかなか良くなりません。肩はよく懲りますが、胃薬も飲んだことがないくらい丈夫です。口内炎が出て薬を塗るよりも、出ないようにする薬はないでしょうか。また、出ないようにするにはどうすればいいのでしょうか。教えてください。



【答え】 口内炎 -難治性で予防心掛ける

伊月病院 細井 恵美子(徳島市徳島町2丁目)

 文面からすると、質問の女性の場合、再発性アフタと思われますが、口内炎一般について説明します。

 口内炎は、さまざまな局所的、あるいは全身的原因にもとづいて起こる頻度の高い病変です。治療はいずれもほぼ同じですが、もしも全身的な病気がもとにあるようなら、その治療も考慮しなければなりません。

 まず、口内炎の症状について説明しましょう。口の中の粘膜が、全体的、または局所的に赤くはれ上がるものをカタル性口内炎といい、「アフタ」という浅い潰瘍(かいよう)ができるものをアフタ性口内炎といいます。アフタは、舌の縁や唇の裏側の粘膜、ほおの裏側の粘膜、歯茎などによくでき、乳白色のコケ状のものが乗った直径2~3ミリの潰瘍です。熱いものや酸っぱいものを食べると痛みが強くなり、食事を取るのも辛いものです。1個から数個のアフタが不定期にでき、繰り返すものを再発性アフタといいます。

 次に原因について話します。まず、温熱的、化学的、機械的(義歯など)な刺激によるものです。過度の飲酒、喫煙、薬(抗生物質、抗腫瘍薬、免疫抑制薬、鉛、水銀などの有害金属)、過労の影響による場合もあります。ビタミン(B群、葉酸、ニコチン酸)や鉄などの欠乏が原因となることもあり、風邪をひいたとき、胃腸の病気がある場合などは、これらが欠乏しやすくなっている状態といっていいでしょう。

 また、真菌(かび)、ウイルスなどの感染で口内炎ができることもあります。単純ヘルペスウイルスの場合は唇の周囲や口の中の粘膜に小さな水泡の集まりやびらん(ただれ)ができます。

 それから、頻度は多くありませんが、ベーチェット病、潰瘍性大腸炎、クローン病、尿毒症、白血病などの全身疾患が基礎に隠れていることがありますので注意が必要です。

 ベーチェット病は、アフタ性口内炎、畜膿性虹彩炎、外陰部潰瘍を主症状とする慢性の疾患です。潰瘍性大腸炎、クローン病は、発熱や下痢、腹痛を繰り返す慢性炎症性腸疾患です。

 質問の女性は、すでに口腔外科、耳鼻科は受診されているようです。もし内科受診がまだでしたら、一度かかりつけの医師に診てもらうことを勧めます。

 最後に治療についてです。口内炎は数日で自然に治ることもありますが、多くは治りにくく、ステロイド製剤(軟膏の塗布、貼付(てんぷ)錠、フィルム)、アズレン錠(歯茎と唇との間に挿入)の使用、イソジンやほう酸水でうがいをする以外、これといって特効薬はありません。ビタミンB2、B6、C製剤の服用もそれほど効果的とはいえません。特に再発性アフタは、経験されていますように難治性です。予防としては、前に述べました原因を避けることです。すなわち、過労を避けバランスの良い食事を取り、普段からできるだけよい体調を保つように心掛けましょう。

徳島新聞2002年10月13日号より転載

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