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 てんかんは子どもの病気である。てんかんの発病の大半は三歳以下である。従って三歳以下のてんかんをなんとかして予防できれば、てんかん全体が激減するにちがいない。成人
になってのち、発症する例は少ない。子どものてんかんの大半は治る。それでも中には治り難い例もある。子どものてんかんが大人のてんかんに、どのように移行し、変わっていく
かはまだ十分わかっていない。昔はてんかんというと、治り難い遺伝性疾患という偏見があった。治癒率も30%程度であったが、今や80%の治癒率といわれている。それは診断上の正確な分類、治療薬の進歩と薬理の知識の向上による。

 てんかんの外科もアメリカでは細菌進歩しているが、脳の発達段階にある子どもは避けて、十五歳以上に限られている。てんかんの子どもについて「水泳させてもいいか」「予防接種はしてもいいか」というような質問がしばしばされるが、その場合大切なことは「すべてのてんかんの子どもが同じではない」という認識であり、すべてを一括して返答するには無理がある。しかし予防接種の個別化と大病院の予防接種外来の設置により、てんかんの予防接種問題は改善された。水泳については親の良識と医者の判断にまかせるのが良い。

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