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 今日では「タバコを吸うことは身体に良くない」ということは誰もが知っている常識となっている。さらに喫煙者の周辺にいる、自分の意志とは無関係にタバコの煙にさらされている受動喫煙者に悪影響が及んでいる、と指摘されている。WHOは1987年1月に、毎年5月31日を世界禁煙デーと、その後の一週間を禁煙週間とすることを決議し、喫煙による健康被害の啓蒙と禁煙運動の推進にとり組んでいる。

 子どもとタバコの関係で早急な対応が求められている問題として、喫煙年齢の若年化と受動喫煙による健康被害がある。喫煙年齢の若年化対策としては家庭や学校での禁煙教育の一層の推進。さらにタバコのテレビコマーシャルや自動販売機の屋外設置の規制といった社会的な対応など、幅広い取り組みが要求される。

 受動喫煙はタバコの害を理解できなかったり、自分の意志で逃れることが出来ない乳幼児ではとりわけ深刻な問題となる。受動喫煙が関連すると考えられている子どもの病気として、

1. 喉頭炎、気管支炎、肺炎などの呼吸器の感染症
2. 気管支喘息
3. 中耳炎
4. 乳幼児突然死症候群(それまで元気であった乳幼児が突然死亡する
  原因が不明な病気で、多くの調査から妊娠中を含め、
  母親の喫煙が発生率を高めると考えられている)
5. 成長、発育の後れ(胎児期・生後ともに影響があると考えられていて、
  流産や死産の原因の一つにもなっていることも指摘されている)

などがある。
 このような受動喫煙による健康障害から子どもを守ることは大人の責任である。又、身近でタバコを吸っている親しい人を見ることは子どもが喫煙に関心と興味を持つことにもなり、子どものいる場所では喫煙をしないという強い意志を持つべきではないだろうか。

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