現代はあまりにも大人社会になり、こどもの存在が薄れている。もしもこどもが大人と同じように自分を主張できれば、こどもの言い分はごく身近にあふれているにちがいない。身近な例では、二歳ごろの「反抗期」という言葉があるが、こどもは大人に反抗しているわけではない。赤ちゃんからこどもに移行していく時期の自己主張の現れに過ぎない。こどもは大人が理解できるようにうまく表現できないだけだ。
ユニセフの「児童の権利に関する条約」の中に「家族は社会の基礎的集合であり、児童の成長と福祉のための自然的環境である」とあり、家庭でのこどもへの気配りの大切さを唱っている。
「紙おむつ」をとってみても、便利になったとはいえ、大人の都合で開発されたものであり、何時間も放って置かれては困る。赤ちゃんの身になって手をかけて欲しい。排泄の時に手を差し延べるのが育児だ。
赤ちゃんが「したそうな時」、「している時」あるいは「した後」の何らかのサインをキャッチして欲しい。最近倍増したといわれる保健室登校にしても、学校と家庭が安心と信頼を保証する空間であるべきで、保健室だけがかかえこまず、学校全体、家族、社会全体が体制を整えていくことが急務と考えられる。
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こどもの権利
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