●新型コロナウイルス感染症対策について最新状況
徳島県医師会 会長 齋藤 義郎
この度は徳島県医師会活動にご尽力いただきありがとうございます。
さて、医師会によるドライブスルー方式によるPCR検査外来の最大のメリットは、感染防護を完璧にした上で、短時間で効率的に検体採取ができることであり、
PCR検査数を増やすことはもちろん、これまで検査に対応してきた帰国者・接触者外来や保健所の負担を減らすことと、医療機関の院内感染を防ぐという点で、大きな意味があると考えている。
これまで感染者数が抑えられていた徳島県では、病院内感染、クリニック感染、家庭内感染によるクラスターを早く発見して抑え込むことが、今後の取り組むべき課題であり、地域外来検査センターの最大の目標であると考えている。
手応えとしては、多くの会員がPCR外来の出務に手をあげてくれたこと、看護協会の協力もいただき、県も含め、ワンチームで新型コロナ対策に取り組もうという意識の高さを感じたことである。
今後の課題はいつまで続けるかの見極めである。新型コロナウイルス感染症と新型インフルエンザとの違いは、①死亡率の高さ、②検査キットがない、③治療薬がない、④ワクチンがない ことであり、このために苦しい戦いを強いられているので、判断材料としては、
1.発生状況によるフェーズの判断
2.抗原検査、抗体検査、迅速キットなどの整備状況
3.治療薬の承認
4.ワクチンの開発
これらが整えば地域外来検査センターは閉じて、各々のクリニック、病院で戦っていただけるようになると考えられる。
本県でのPCR検査は、国の基準に従い実施されてきているが、国際的にみて日本の検査数が少ないという点からいえば、必ずしも十分とは言えないかもしれない。
しかしながら、今まで徳島県内で500件以上の感染の疑われる患者のPCR検査が実施されたにもかかわらず、県外に感染源があったと推測される5例を除けば、
すべて陰性であったことからすると、本県において潜在的に感染者がいるにもかかわらずPCR検査で発見できていないという状況ではないと考えられる。
また、感染者の濃厚接触者に関しては、より積極的にPCR検査が行われており、クラスター防止対策がしっかり実施されているとも考えられる。
「帰国者・接触者相談センター」ドライブスルー外来 報告
5月2日(土)から6日(水)までの検査数と検査結果についてはつぎのとおりです。
検査日 | 検査数 | 検査結果 | ||
令和2年5月2日(土) | 9 件 | 陽性 0 件 | 陰性 9 件 | |
5月3日(日) | 6 件 | 陽性 0 件 | 陰性 6 件 | |
5月4日(月) | 3 件 | 陽性 0 件 | 陰性 3 件 | |
5月5日(火) | 0 件 | 陽性 - 件 | 陰性 - 件 | |
5月6日(水) | 4 件 | 陽性 0 件 | 陰性 4 件 | |
検査総数 | 22 件 | 陽性 0 件 | 陰性 22 件 | |
〇5/2~5/6までに実施された検査総数22件 → 検査結果 22件 全て陰性
お休み期間中、ご出務いただきました医療機関、関係者の方々には心より御礼申し上げます。
今後ともよろしくお願いいたします。