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【質問】 コラーゲン注入の影響は?

 30代の女性です。今、話題になっている「プチ整形」のことで質問です。こめかみ、額、目じり、口元などなど部分的に整形をしたいのですが、その時にコラーゲンを注入すると聞きました。これは、人体に影響はないのでしょうか。徳島でも手術は受けられますか。できれば費用も教えてください。



【答え】 顔の整形 -アレルギーや副作用も-

喜多美容形成外科 喜多 孝志(徳島市東山手町3丁目)

 コラーゲンは、皮膚など身体を作っている物質ですが、タンパク質で繊維状の形をしています。注入するコラーゲンは、子牛の皮膚を原料として作られています。主に皮膚のしわやへこみを修正するのに使われています。コラーゲンは皮内に注入することで、へこんだところを膨らませて持ち上げます。

 利点としては、注入することですぐに効果がでるところです。額、目じり、口元などのしわを目立たなくするのに良い方法だと思います。国内では2社の製品が1986~1991年に認可されて多くの方に使用されています。

 人体への影響ですが、最近問題になっているBSE(牛海綿状脳症、狂牛病)のことを心配されていると思います。このコラーゲンの原料とされる牛は、BSEの発症がないアメリカで隔離されて飼育されており、飼料も厳重に管理されているので、安全性はメーカーが保証しています。

 注入するコラーゲンは牛の皮膚から採取しているため、100人のうち3人程度の方にアレルギー反応を起こすことがあります。そのため、注入する1カ月以上前にアレルギーのテストをしておく必要があります。赤みや腫れ、まれにかゆみなどが出たりします。その方にはコラーゲンは使えません。また、非常に頻度は低いですが、遅延反応といって何度か注入した後に、注入した部位が硬くなったり腫れたりすることがあります。

 これらの副作用は永久的に残るものではありません。なぜなら注入したコラーゲンは自分のものではないので、やがて酵素によって分解されてしまうからです。注入するコラーゲンにもよりますが、3カ月から1年ほどでなくなります。したがって修正する効果も永久的ではないのですが、安全性を考えるとその方が望ましいと思います。

 コラーゲンが使えない方は、ヒアルロン酸を注入します。ヒアルロン酸も身体を作っている物質の一つですが、アレルギー反応がほとんどありません。

 ヒアルロン酸は、皮膚を持ち上げる効果は強いのですが、コラーゲンに比べて効果の予測が難しく、目じりなどの皮膚の薄いところには不向きです。

 県内でもコラーゲンの注入を行っているクリニックはあります。美容外科・形成外科のクリニックに相談してください。

 費用は、注入するコラーゲンの種類にもよりますが、注射器1本分の注入で3~6万円ほどだと思います。クリニックによって料金は異なりますから、問い合わせてください。

徳島新聞2002年8月25日号より転載

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