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感染症の予防(1)


徳島県小児科医会 日浦恭一


 私たちを取り巻く人の集団を含む環境には細菌やウィルスなどの様々な微生物が存在します。その中に病原性を持つものがあって、感染すると発病し、再び感染源になります。健康な人の中にも病原菌を持っていて感染源になる保菌者が隠れています。

 病院や診療所には発熱やせきなどのかぜ症状を持って感染源になる可能性のある人たちが集まってきます。病院はこれらの病原菌の非常に多い環境です。さらに子どもが大勢集まる学校や保育園なども感染症をうつしあう危険性が高い環境です。

 今月は感染症の一般的な予防法について基本的な考え方についてお話します。

 私たち医療従事者が感染症を予防するときに考えることは、常に自分が患者さんに病原菌をうつさないということです。感染症の患者さんでも健康な人でも、多くの細菌やウィルスを持っている可能性があります。

 患者さんの皮膚や衣服についている病原菌は接触によって手指に付着しますから、これを他の人に感染させないためには、病原菌のついた手指をまず石鹸と流れる水でしっかり洗い流します。さらにアルコール消毒をすれば多くの病原菌を減らすことができます。

徳島新聞2009年9月9日掲載

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