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 寒くなると猛威をふるう子どもの嘔吐・下痢症はウイルス性の感染性胃腸炎で、毎年繰り返されている。これ以外にも子どもはいろいろな原因で下痢をすることがあり、小児科を受診する子どもは発熱に次いで下痢が多い。そこで子どもが下痢をした場合の上手な受診の仕方と対処法について簡単にお話する。下痢の原因や治療を考える上で、便を見ることがまず大切なので、できれば受診の際には新しい便を持参して欲しい。また、食中毒は最近では夏に限らず、どの季節にもみられる。そのため発病数日以前からの食事内容をあらかじめメモしてもらえれば、大いに診療に役立つ。さらに海外旅行やペットからも感染する病気もあり、該当する人は忘れず話して欲しい。

 治療については、吐いたり、吐き気が続いている場合は点滴することになるが、症状が軽い間は水分を与えて欲しい。水分としては水やお茶よりは、塩分や糖分を摂る必要があるので、小児用スポーツドリンクが手軽でもあり、使ってみて良い。100%天然果汁や大人用のスポーツドリンクを乳幼児に与える場合は、さ湯で薄める位が良い。

 ミカンなど柑橘系ジュースは吐き気を催すこともあり、控えた方が良い。水分が摂れるようであれば次は食事を与えよう。先ず、野菜スープやみそ汁から始め、欲しがればおかゆ、うどん、パンなどのでんぷん性の食品を与えてみよう。さらに食欲がでてくれば、白身の魚やリンギ、バナナなどの果物もメニューに加える。下痢が完全に治るまでは、ゆっくり休ませてあげることが大切であり、集団生活や雑踏を避けることもお忘れなく。

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