毎冬、種々のウイルス(エンテロウイルス、アデノウイルス、ロタウイルス等)により、多くの乳幼児が胃腸炎に罹る。いわゆる「お腹のカゼ」で、生後5カ月から、一歳半ぐらいの乳幼児が罹る。通常嘔吐で病気が始まり、続いて下痢が起こってくる。嘔吐は1~2日間、下痢はおむつから流れ出すような下痢で、1日に数回から数十回に及ぶ。白色~淡黄色の便で、なまぐさい臭いはない。この病気で最も注意することは、脱水症(体内の水分が失われる状態)にならないようにすることだ。
嘔吐があれば、数時間は絶食にして、吐き気の様子をみながら、少量の水か小児用電解質液(薬局などで種々の製品が市販されている)を、時間をかけて与えて欲しい。この時、欲しがるからと言って固形物(食物)を与えてはならない。嘔吐を繰り返し、脱水症になってしまう。まず充分に水分の補給をすることが大切。吐き気が強ければ,鎮吐剤座薬(病院で処方)を使いながら、水分補給を行う。半日から一日くらい、水分補給のみで様子を見て、吐き気が
おさまれば、初めて消化の良いものを少量づつ与える。座薬を用いても嘔吐が止まらない場合、嘔吐の後に水分も欲しがらず、うとうとしている場合は、病院で経静脈補液(点滴)する必要がある。
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ウイルス性胃腸炎
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