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 厚生省生活衛生局の家庭用品による健康被害モニター報告のよると、小児の誤飲事故の原因としては「タバコ」が54%で最も多く、次いで「医薬品・医薬部外品」、「玩具」であった。そのうち「タバコ」の割合が最近増加傾向にあり特に注意が必要だといわれている。

 ハイハイやつかまり立ちをする6~11カ月の乳児による事故が74%を占める。この年齢の子どもを持つ保護者は、タバコ、灰皿および灰皿に利用した飲料の空き缶等を子どもの手の届くところに放置しないことなど、その取り扱いや置き場所に細心の注意を払うことが必要である。

 タバコ誤飲時の保護者の処置としては、口内の付着分を取り除くことは必要だが、水分を飲ませて吐かす処置は必要ない(かえってニコチン吸収が多くなる)。毒性成分のニコチン量はタバコの種類や食べた量によって変わるので、銘柄とおよその誤飲量を推定することが大切。タバコ一本の三分の一以上で胃洗浄の医療処置が必要とされている。

 タバコ誤飲で症状のでた子どもはあるが、死亡した子どもは報告されていない。素早い対応と予防がなによりも大切である。

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