SIDSとは乳幼児に何の予兆、既往歴もないまま突然の死をもたらす疾患である。可愛い盛りの赤ちゃんが、前触れもなく突然死するというのは、大変ショッキングなことで、厚生省はSIDSの研究班を発足させ、原因究明、予防法の確立に力を注いでいる。最近の全国調査での頻度は約二千人に一人で、乳児死亡原因の第三位であった。
これらの疫学調査から発症の危険因子を分析すると、うつぶせ寝は仰向けに比べて3倍、人工乳は母乳保育に比べて4.8倍、喫煙環境について父母ともに喫煙する家庭は4.7倍発症リスクが高くなっていた。さらにこの三つの要因が重なると、発症率が21倍にもなるという結果も出ている。
かけがえのない我が子を守るために、これらの因子を避けることが大切である。厚生省は調査結果から乳児は、
1. 仰向けに寝かせ
2. できるだけ母乳を与えて
3. 妊娠期間も含めて保護者は禁煙
するよう勧奨している。現時点では、より多くの人がこの病気を認識し、赤ちゃんの環境に注意を払うことが、その発生の予防につながると考えられている。
県民の皆さまへ
乳幼児突然死症候群(SIDS)の予防
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