徳島県小児科医会 日浦恭一
ロタウイルスのワクチンが使用できるようになりました。このワクチンの接種方法は生後6週から24週までの間に4週間以上の間隔を開けて2回経口内服します。このワクチンは生ワクチンですから、次に他のワクチンを接種する場合には4週間間隔を開けます。
乳児期早期に接種するロタウイルスワクチンと同じ時期に接種するワクチンにはヒブ、小児用肺炎球菌、三種混合、BCGがあります。ロタとBCGは生ワクチンですが、それ以外は不活化ワクチンです。
接種間隔と接種回数は生ワクチンと不活化ワクチンでは異なります。ロタは2回、BCGは1回ですが、ヒブ、肺炎球菌、三種混合は最初に3回、4週間毎に接種します。
接種時期はロタワクチンが生後6週から、ヒブおよび肺炎球菌は生後2か月から、三種混合は生後3か月から接種できます。BCGも生後3か月から始めて6か月までに終わります。
生まれて初めてのワクチンを予定通り進めるためには前もって接種スケジュールを決めておくことが大切です。上に述べたワクチンを1本ずつ接種すれば12回医療機関を受診する必要があります。小児科には感染症の子どもたちが来院している可能性がありますから、ワクチンで受診する機会は少ないほど望ましいのです。1回でも受診の機会を減らすためには「同時接種」も一つの選択肢です。
子どもの健康を守るためのワクチンです。ワクチンで予防できる病気は積極的に予防したいものです。
徳島新聞2012年1月25日掲載