川崎病は乳幼児に多い急性熱性疾患で、全身の血管炎による症状が特徴の病気です。その原因は不明ですが心血管系に病変が見られることがありますから注意が必要です。
川崎病の代表的な症状は6つあります。(1)5日以上続く発熱、(2)四肢末端の変化、(3)不定形発疹、(4)眼球結膜の充血、(5)口唇・舌の変化、(6)頸部リンパ節腫脹の6つです。
発熱はもっとも大切な症状です。高熱が持続するものは重症で、冠動脈の病変も発生しやすいと言われます。
四肢末端の変化は、急性期には手背・足背の硬性浮腫が、回復期には指先などの膜様落屑が認められます。
不定形発疹には様々な発疹が認められます。BCG接種者では一度消えたBCG接種痕が再び赤くなります。
口唇の発赤や亀裂、イチゴ舌も多い症状です。頸部リンパ節腫脹の出現頻度は比較的低いのですが、頸部痛が初発症状になる場合もあります。
この6つの主要症状のうち5つ以上あれば川崎病と診断されます。これらの症状は全身の血管炎がもとになって出現するものです。
徳島新聞2009年7月15日掲載