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県民の皆さまへ

 幼児期とは普通1~5歳の子どもを指します。この時期は乳児期に次いで身体の発育がめざましい時期で、成長や発達にともなって大量の栄養を必要とします。

 また幼児期は食事が単なる栄養補給の手段としてだけでなく、食事を通して家族との関係や生活習慣を確立する大切な時期です。

 幼児期には歩行の開始などで運動量が著しく増加しますから、エネルギー必要量は体格に比べて多くなります。またエネルギーだけでなくたん白質や鉄、カルシウム、ビタミン類などの必要量も幼児期には増加しますから注意が必要です。

 私たちの食事は朝、昼、夕の3回です。幼児期には間食を1~2回与えます。食事を一定の時間に与えることで生活のパターンが決定されます。生活リズムを決めるもっとも重要な因子は睡眠ですが、食事は日常生活のリズム決定に大切な役割を果たしています。

 食事の時間を決めるのは大人の生活パターンです。大人が夜型の生活をすれば子どもの生活も夜型になります。夜型生活の大人は夜食を食べることがあります。子どもにも夜食を与えるようになると、子どもが夜更かしになり、朝起きられなくなる、朝食を食べなくなるなど食生活の乱れが出てきます。

 生活習慣病のように食生活の片寄りが病気の発生に大きく関与している場合があります。この中には片寄った食生活が子どもの時代に習慣づけられていることがあります。さらに大人の片寄った食生活は子どもの食事に大きな影響を及ぼします。

 以上のように子どもの食事を、家族全員の食生活としてとらえていくことが大切です。

 家族全員で毎日決まった時間に起きて、しっかり朝食を食べることから始まり、昼食、夕食の時間が一定になることで生活リズムが確立します。

 このような睡眠と食事の習慣を幼児期からしっかりつける必要があります。

2008年4月23日掲載

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